「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
by enikaita
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なわとび
さて、かれこれ2ヵ月前の夏休み。青春18きっぷを使って愛媛に住む姪っ子たちを訪ねました。

話によると姪っ子、なわとびが苦手なんだとか。特に妹のほうの現在の最高記録はなんと1回!?
いったいどうやったらそんな記録になるんだろうかと、ちょっと不思議に思ったんですが、私が幼い頃の苦い記憶を思い出してしまいました。振り返れば幼稚園のころ、私と同じオカッパヘアーだったオヤマダくんと、なわとびで最下位争いをしてたんですよ。その時の最高記録、やっぱり1回だったような……。
なわとびを教えるのには不適任この上ない人選ですが、「教えてやってくれ」とのことなので、しかたなく炎天下の屋外へ。

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姪っ子たち、外へ駆け出しなわとび開始。それで最高記録1回の妹のほうなんですけど……へ、下手すぎる! どこからどう教えたらいいのかさっぱりわかりません。
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全力で跳ぶ妹と、涼しい顔で余裕かましてる姉。でもそんな姉の最高記録も8回と聞いています。
姉、「あやとびもできるんよ」と自慢気なので披露してもらいました。……あれ? それって私の小学校では「交差とび」と言ってたやつだよ? 手を交差して1回、普通に戻して1回と繰り返す跳び方なんですけど、どうも各地で呼び方が違うみたいですね。アホバカみたいに日本のどこかに境界線があるのかしら。
 
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ははあ〜、続けることを考えずに1回目を全力で跳んでるから続かないんだ。これじゃあ2回目はぜったいムリ。……ということは、幼稚園のころの私が跳べなかったのも、つまりそういうことだったんだろうなあ。
そりゃあ1回目を失敗したら当然2回目はないわけだから、1回目を全力で跳びたい気持ちはわかります。でも実際はそんなに跳ぶ必要はないんだよ……って、なわとびを例にして思わず人生の真理を語ってしまうわけですが、二人ともぜんぜん聞いてない!

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っていうか、二人ともちょっと飽きてきてるでしょ! まあいいですよ。なわとびがうまくなくても、人生はなんとかなります。なわとび最高記録1回の先輩として、言いたいことはそれだけです。
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by enikaita | 2011-10-09 01:45 | 出来事
青春18きっぷの旅その4(観音寺〜愛媛)
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香川県観音寺市にやってまいりました。カンノンジではなく、カンンジが正しい発音。

観音寺といえば「銭形の街」。時代劇『銭形平次』のオープニングで出てきた寛永通寶を描いた砂絵があるのです。それで「ああ、あれね」と思った人は20代ではありませんね。↓これです。
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展望台のある琴弾公園まで、タクシーでひとっとび。でかかったです。砂絵のバックの白砂の浜辺もきれいですね。帰ってからGoogleMapでチェックしちゃいました。この砂絵、真上から見ると楕円形なんです。
暑いし、蚊はいるしで、見学は早々に切り上げ、待ってもらっていたタクシーに再乗車。観音寺のうどん屋さんへ直行してもらいました。

観音寺といえば私にとっては『銭形平次』ではなく、『青春デンデケデケデケ』。でも面影はないですね。街全体も今ひとつ活気がなくてちょっと残念。そういえばさっきのタクシーの運ちゃんも、ちょっと投げやりな印象だったかも。車内が荒れてました。あ、それは街じゃなくってパーソナリティの問題か。
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絵に描いたようなシャッター街です。シャッターに絵が描いてありました。
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いたるところ、寛永通寶。ここは公園でしょうか。それにしても誰も歩いてないよ。暑かったな〜

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さて、18きっぷの旅、ここまでがんばってきたので、ちょっとここらで特急に乗車してみましょう。自由席特急券ときっぷを新たに買い求め、今治までドキンちゃん仕様の「しおかぜ」に乗車です。
ところが帰省の時期ということもあって、自由席は満員。しかたなくデッキにいたのですが、暑いのなんの。やたらに揺れるし、これまでの爽快かつのんびりした旅からうってかわって、てきめんに気分が悪くなりました。
そもそも予讃線のレールは、こんなスピードの電車が走るようにはできてないんでしょうね。景色もほとんど見ることができず、スピードと引き換えにいろんなことを犠牲にしてしまったようです。しまったな〜
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というわけで、今治からはふたたび鈍行に乗り換え。足を伸ばして座席に座り、ほっと一息。一番前の運転席のところには、一人旅のマルテツくんが陣取っていて、景色をエンジョイしているようです。進行方向の右手には瀬戸内海。
スピードは遅いけど、体への負担が明らかに少なく、大変快適です。鈍行バンザイ!
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というわけでゴールの伊予和気駅に到着。駅舎がなかなかかわいいでしょ。こちら、ヨメの実家の最寄り。近くには四国八十八ヶ所の53番目、円明寺(菅前首相がここまでお遍路したということでちょっと有名になった寺)があるんですよ。(ひとまずおわり)
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by enikaita | 2011-09-28 00:33 | 旅行
青春18きっぷの旅(その3 滋賀県瀬田〜四国)
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能登川駅から瀬田駅へ移動し、ここで一泊。瀬田で泊まったのには特に理由はないんですよ。駅前のビジネスホテルが安かったんです。翌日は早起きして始発に乗車。ドーンパープルの空をムクドリの大群が飛び交っていました。
今回のブログは車窓風景ばかりの手抜き構成です。
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それにしても新快速って早いですね。あっというまに姫路に到着。途中、新長田の鉄人28号とか、明石海峡大橋とか、加古川の赤レンガとか、いくつかフォトジェニックな物件を撮りのがしました。姫路の映画館、「」の字と「」の字がカッコイイ!
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山陽本線吉永駅。なんでも、備前焼の牛をお供えする「田倉牛神社」という神社が名所なのだそうです。牛好きとしては、いつか行かねばならないでしょうね。
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これは日本? 水が鏡のようになっていました。
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そして瀬戸内海! この橋を渡るときは胸踊りますね。いつもこの路線に乗ってるはずの車掌さんが、気持ちよさそうに外をながめているのを目撃。
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やがて四国入り。坂出のコンビナートがお出迎え。工場萌えです。
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瀬戸大橋を渡りきりました。
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そして、こんなとこで途中下車してみました。(つづく)
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by enikaita | 2011-09-26 00:44 | 旅行
富士登山の記(その3)
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富士山吉田口頂上は賑やかです。まず眼に入るのは久須志神社。「くすし」と読みます。これはもともと「薬師」だったのが廃仏毀釈で転じて、読みだけが残っているのでしょう。こちらではTシャツに御朱印を押していただきました。
久須志神社のほかに三つの売店兼宿泊施設があって、そのうちの一つは「東京屋」という名前。大都会だな、おい。
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写真に撮った火口は、あの迫力がぜんぜん伝わってこなくてびっくり。ぜひ直接見に行ってください。私が親戚などからさんざん聞かされていた富士山格言は「一度も登らぬバカと二度登るバカ」。一度も登らぬはバカということですよ! 私は二度目なので、晴れて再度バカの仲間入りです。ありがとう

山頂では火口を一周。これをお鉢めぐりと言います。所要時間は1時間ちょっとかな。吉田口頂上とちょうど反対側くらいの位置に、富士山最高峰の剣ヶ峯3776メートルがあります。富士山測候所の建物がまだ残っていて、なにやら工事をしていました。富士山の頂上のトンガリ部分は剣ヶ峯のほかに、白山岳、久須志岳、大日岳、伊豆岳、成就岳、三島岳、雷岩があります。
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剣ヶ峯手前の最後の登り坂、通称「馬の背」。日本でいちばん空気がうすい坂道です。ここを登りきれば、日本の最高地点。
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今回の富士登山を主催した友人。無事登頂を果たした感慨にふけりつつ火口をながめるの図です。
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そうそう、この登山は「復興祈願登山」。みんなの気持ちを合わせて、頂上から祈るというのが目的でした。その前におそろいの富士山牛王宝印Tシャツで記念撮影。これは八合目の白雲荘という山小屋の前で撮影しました。このメンバー全員が登頂し、富士山頂から被災地の方角へ黙祷をささげました。なんと新聞記事になってます!
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お鉢めぐりを終えたら腹がへってきました。先述の「東京屋」のおとなり、「山口屋」に入り、月見うどんを注文。これがほんとの富士そばだな、と思いつつ、味も富士そばに近いことに気づきました(うどんですけどね)。ただし値段は一杯1000円の山頂価格。何の変哲もないうどんでしたけど、沁みましたね〜。空腹だったので、うどんが出てきたとたんに写真を撮るのを忘れ、反射的にタマゴをかき混ぜてしまいました。
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ふう〜あったかいものを食べて一息つきました。山口屋の前には日章旗の他、「富士山頂上」と書かれた三角形のペナントが。ぷぷぷ。いまどき誰が買うんだこんなもの?
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……買っちまいました「冨」「士」「山」と一字ずつ小さくなってるあたりとかキュートです。まあ、人生のうちでペナントを買うのはこれが最初で最後だろうな。肩には久須志神社の御朱印です。
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名残り惜しくも下山スタート! ちょっと傾いた陽が山小屋にあたっていてきれいだったので、立ち止まって撮影中、のところを隠し撮りされてました! これはいい写真。この時私が撮ってた写真のほうは、もうお話にならないレベルでした(笑)。

(富士登山の記おわり)
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by enikaita | 2011-07-19 23:55 |
富士登山の記(その2)
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富士山の七合目あたり、小屋が林立する登山道の左側にあるのは下山道です。登山者で渋滞するような山ですから、登山道と下山道が分かれている個所があるんですね。山小屋で使う荷物や食料を載せたブルドーザーが、ときどきここを通ります。ちょうどこの写真の上の方にブルドーザーがいますね。下山はこの道をテケテケと行くことになります。
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山小屋が多いという理由で登山者から「小屋ヶ岳」の異名がある八ヶ岳でさえ、山小屋に出会う頻度は一時間歩いて一回というところでしょう。しかし富士山の場合、七合目から九合目の手前まで、歩いて15分おきくらいに山小屋に出くわします。この山小屋銀座、登山経験の豊富な人にとっては、どこまで行っても世間から抜けられないというような、もどかしさを感じるのでしょうが、登山経験のあまりない人にとっては、短いスパンで目標物が出現するので、かなり励みになるんじゃないかな。
世界遺産みたいなヨーロッパ的尺度では、人跡未踏の野放図な自然こそが「聖地」とされ、、富士山のような山小屋だらけの場所は「俗」の山になるのでしょう。でも「巡礼」と「観光」が紙一重であるのと同様、「聖」と「俗」は紙一重。折り重なるように建つ山小屋の連なりを見ると、「俗の聖性」といいますか、ともかく大きなエネルギーを感じざるを得ません。たいした信仰も持たない老若男女が毎年、大挙して訪れ、「一生に一度は」を合言葉に、たいした登山経験もないのに息を切らせながら山頂をめざすという、無意味な行為にうちこんでいることは、ほとんど「奇跡」としか思えないのですがね。
ところで富士山の山小屋には「ホテル」を名乗っているところが何軒かありますが、こちら、やっぱり山小屋ですからご注意を(笑)。各小屋の入り口にはたいてい金剛杖が売られていて、有料で焼印を入れてくれます。

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もう一つ、富士登山の目標物となるのが鳥居です。「ゲート」を見れば、どうしてもくぐりたくなるのが人情というものでしょう。まず目指すは七合目の山小屋「鳥居荘」のゲート。鳥居荘のスタッフさんが着ていたおそろいハッピがかわいいなあ。
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ずーっと先に見えているのが、九合目の鳥居。登るごとにだんだん近づいてきて、ここまでたどりついたらあと一歩です。でもここからがキツイ。これは登ったあとでの感想ですが、九合目以降の登山道、たぶんわざとキツめにつくってあるんじゃないかなあ。「そう簡単には登らせないよ」という、先人のいらぬ演出なのではないかと思います。

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最後のゲートは山頂の手前。この鳥居をくぐったら、そこが吉田口頂上です。

(つづく)
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by enikaita | 2011-07-16 23:59 |
富士登山の記(その1)
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太陽が登る直前の朝4時、ここは富士山五合目です。すでに標高2350メートル。

このブログでも何度か取り上げたことがある「富士山牛王宝印Tシャツ」をつくっている上の坊によるプロジェクト「震災復興祈願登拝」に参加しました。いわゆる昔の「お伊勢参り」でも、誰かの代わりに参拝するということが、よくあったようです。富士山は、日本を代表するパワースポット。想いを同じくする人たちがみんなで苦労しながら登って、来られない方々に代わって頂上から震災復興祈願をしようというのが今回の登山の趣旨であります。
とはいえ私、あいにく苦労しながらとかあまり思わないんですよ。無心に登る行為は何にも代えがたく気持ちがいいですからね。

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出発! 太陽が今まさに登りはじめました。登りはじめた太陽の方角に輝くのは山中湖
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山腹をまいて吉田口登山道と合流。そこからしばらくすると六合目。ここが森林限界で、ここからはどーんと山頂まで見通せます。山小屋がのようにつらなっています。思えば山に登りはじめたのは1999年に富士山に登ったのがきっかけでした。その後いろんな山に行ったけれど、いくつも連なる小屋をひとつづつ乗り越えるように登っていく山なんてのは富士山以外にありません。世界的にも特殊な風景ですよ、これは。特定のどの宗教、というようなスケールの小さい話ではなく、あらゆる人にとっての「巡礼」の山だからこその風景なんでしょうね。個人的なムチャクチャ意見なので聞き流してほしいところですが、世界遺産とかそういうヨーロッパ的な尺度では、富士山のスケール感には合わないんではないでしょうか。「巡礼」と「観光」の境界なんて、実際のところよくわかりませんしね。
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(つづく)
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by enikaita | 2011-07-15 23:59 |
人類の叡智。
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ギリシャに行ってきました。
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間違えました、目黒でした。目黒はとってもオサレな街と聞いていたんですが、街並みはおもいっきり昭和ですね。やはり目黒雅叙園があるからかしら。

目黒区美術館でやっていた「包む―日本の伝統パッケージ」という企画展を見に行ってきました。米俵、酒樽、竹かご、さまざまな食品などを包む「つと」などのほか、デパ地下によくある和菓子屋さんのお菓子のパッケージなども展示してました。いろんな人たちのアイデアがつまってるなあ。とくに目を引いたのは高崎名物だるま弁当千葉駅名物やきはま弁当のセトモノ容器。駅弁とは思えぬものすごい重厚感でした。

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美術館そばの目黒川を覗き込んだら、カメが泳いで、いや、流されて?ました。掴まるところもなさそうなので大丈夫かな。このリバーサイド周辺はあまりいいにおいとはいえませんが、これも初夏のにおいと割り切ることにいたしましょう。
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by enikaita | 2011-05-23 10:42
[第三次]シアターアーツ46 2011春
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[第三次]シアターアーツ47(2011春)刊行しています。3月に書くはずの記事でしたが、ついつい先延ばしにしてました。
特集は「年間回顧2010」。演劇評論家のみなさんによるアンケートの集計結果を元に、2010年のベスト舞台とベストアーティストを発表しています。「井上ひさし、舞台の夢に」は、昨年亡くなられた劇作家・井上ひさしさんを偲び、ゲストに演出家の栗山民也さんを招いた座談会です。芝居には「芸談」と言われるような裏話がつきものですが、長年井上戯曲の演出をされていた栗山民也さんだからこそ知る裏話がとても興味深いです。執筆中の姿をけっして他人には見せない井上さんを、隣室からたまたま目撃した栗山さんの目には思わず涙が……。くわしくは本誌をご覧ください!

掲載の上演テクストは壁ノ花団『フォーエバーヤング』。震災直後ということもあって、残念ながら関東エリアでの公演は中止となってしまいました(大阪では上演)。編集段階でちらりと台本を拝見した時、いったいどのように舞台に生起するのかしらと、とっても気になっていたので、ぜひ上演を見てみたいなあ。再演求ム!

私が撮影を担当している表紙写真は、新規オープンした神奈川芸術劇場です。ビビッと角がとがったビルヂングでして、建物内の吹き抜けもでかい! 「シアターアーツ」のライバル(?)である「テアトロ」誌の3月号も、表紙の写真がたまたま神奈川芸術劇場。こっちは中の吹き抜けの写真ですね。「テアトロ」誌表紙の撮影をされている写真家Mさんにたまたまお会いした時、「オクアキ〜、マネすんなよな!」とクギを刺されましたので、外観写真にしました。マネしてないですよね?

同じ建物の中にはNHKの横浜放送局が入っています。NHKと言えば、舞台中継番組の「芸術劇場」ですっかりお世話になっていますけど、なんとこの番組、3月で終了しちゃったんですよ。これにより、地上波で現代演劇を観る機会はほとんどなくなりました。テレビの「芸術劇場」で最後を飾ったのは、奇しくも神奈川芸術劇場で上演された葛河思潮社『浮標』(作=三好十郎、演出=長塚圭史)。地震関連の番組が優先され、3月中の放送がずれて、4月末の放送となったそうです。新しい芸術劇場と、消えた芸術劇場、ふたつの「芸術劇場」が共存するフシギで象徴的な建物なのです。

『浮標』、私は吉祥寺シアターで観たんですけど、いい舞台だったなあ。三好十郎の『浮標』は「われらは万葉びとの子孫!」と宣言するくだりが、作家の転向をあらわしているから問題ありとか、コワーイ研究者さんなんかにはそういう認識になっているみたいですけど、ここにはイデオロギーでは計りきれないゆらぎがあるわけです。「万葉びとの子孫だ」と言うに至った三好十郎の気持ち、なんかわかるなあ。
あ、そうそう、「シアターアーツ」にも『浮標』の劇評が掲載されております。嶋田直哉さん執筆。

大きな書店で扱ってますので、ぜひお手にとってごらんください。

シアターアーツ47 2011春
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by enikaita | 2011-05-02 23:59 | 舞台芸術
『蝶の夢』で聞いた旅立ちの汽笛
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横浜大さん橋で汽笛と共に出航する船を見送り、ようやくたどり着いたのがBankArt NYK。もと倉庫のメチャカッコイイアートスペースです。この日はこちらで『蝶の夢』というパフォーマンス公演を観に来ました。もと転形劇場にいた安藤朋子さんと演出家の藤田康城のユニット・ARICAに、首くくり栲象さんがゲスト出演。首くくり栲象さんは、首をくくる行為を毎日やっているというびっくりな経歴(?)をお持ちのアクショニスト。

その前にちょっと時間があったので建物の二階へ。二回では横浜の土地を分譲中。
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といっても、そこは言わばシムシティ。200円で土地と家を買って、自分たちの街をつくろうという美術イベントなのです。ポストマンがせわしく動きまわり、郵便物を配達していました。

さて、『蝶の夢』。
客入れ時から生活用具一式を携えたホームレス風の女(安藤朋子)が登場。太田省吾さんの『小町風伝』や『水の駅』を彷彿とさせる(といっても写真しか見たことないけど)、スローな歩行で会場を一周。やがてそこに、首くくり栲象氏が年季の入った赤いロープを携えて登場。天井から提げられたカラビナにロープをひっかけ、まず一回目の首くくり。死への厳粛な儀式。それをじっと見つめるホームレス女。観衆も固唾を飲んで見守る。

首くくりと言っても、実際喉元にロープをかけたらホントに死んじゃいます。手に持ってきた赤いロープは、アゴがあたるところがやや幅広の編みこみになっていて、そこにアゴを当てることでぶら下がることができるようになっているんです。そうやることで擬似的に首吊りの姿勢に。アゴで全身の体重を支えるわけで、ぶら下がってる時の全身の筋肉の緊張がこちらに伝わってきます。もちろん油断したらホントの首吊りでしょう。この人はこれを毎日しているのか〜。とんでもない人がいたもんです。
数分後、首からロープを外し着地。その瞬間、さっき大さん橋で聞いた旅立ちの汽笛がまた聞こえてきました。外の音が偶然漏れ聞こえたのかなと思いきや、これは実はコントラバスの生音。会場内の演奏です。着地の姿勢で深く呼吸する首くくり栲象氏。汽笛は死への旅立ちの餞ではなく、再び地面に降り立った復活の音。
同じ行為を三度ほど繰り返す。首くくりを繰り返すごとに、死への儀式であるはずのそれが、彼にとっては自身の生を確認するための儀式なのだということを確信する。

やがて別のカラビナが天井から降りてくる。それは両天秤になっていて、片側にはカラビナ、もう片側にはたくさんのフックがついている。カラビナに赤いロープをかける首くくり栲象氏だが、それではもう片側に釣り合う重さがないので首をくくることができない。するとホームレス女がもう片側のフックに、暖房器具(湯たんぽ)、食料(米袋)など、生活用具の一切をかけはじめる。全部の荷物をかけ終えた瞬間、首くくり栲象の体は重力を失い、中空に舞い上がった。ホームレス女は片手でひょいひょいと自分の荷物を上下し、もう片側にぶらさがった首くくり栲象は、タイトルにあったのようにふわふわと上がったり下がったり。男が生を確認する作業が、女の生への執着の荷物と、物理的にも、別の意味においても、ピタっとつりあっていることをこの目で確認。それは奇蹟としかいいようのない瞬間。

かいつまんで説明しちゃうと、男の体重と女の全荷物がつりあって、ぶらぶらしました、という、本当にそれだけのシンプルな作品なんだけど、この濃密さ。舞台芸術ってすごいわやっぱ。
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by enikaita | 2011-03-07 00:39 | 舞台芸術
大さん橋まで
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10日ほど前でしょうか、北京に行ってきました。
……というのは大嘘。ここは横浜中華街です。ちなみに「飯店」というのは中国語でホテルを意味するのだとか。
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その数分前。みなとみらい線「元町中華街駅」のエスカレーターで上昇中。前にいたおばちゃんの背中がでかい! しかも青い帽子のインパクト大。
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さらにその数分前。「貧乏人は東横線に乗れ」の格言も忘れ、ついつい湘南新宿ラインを選んでしまいます。渋谷の乗り換えが嫌いなのよ。東海道新幹線と並走中。
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それで辿りついたのが大さん橋。風が強い日。ちょうど船が出航する時間。旅立ちの汽笛の音が響いています。めげないカップルが強風にあおられながらイチャイチャしてました。なにしにそんな所へ行ったかって? バードウォッチングですよ(うそです)。
つづく
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by enikaita | 2011-03-04 01:39 | カメラ・写真


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