「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
by enikaita
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
<   2008年 09月 ( 5 )   > この月の画像一覧
主人と奴隷
f0072231_13184222.jpg

「主人と奴隷」というのは、理系の用語である。
パソコン様が立ち上がるときにまずハードディスクにアクセスするんだけど、複数のハードディスクをつけてる場合は、そのアクセス順をあらかじめ決めとかないとパソコン様が混乱してしまうらしい。最初にアクセスしなきゃいけないOSなどが入ったハードディスクを「マスター」、あとの単なるデータ倉庫を「スレーブ」として、ハードディスクについてるスイッチでパチッと指定しておく。
これって、「メイン」と「サブ」あるいは「ファースト」と「セカンド」でもいいじゃないのと、私も思う。なんでよりによって「主人と奴隷」なのかしら。

一見並列なんだけど両者の関係に実は階層があるもの全般について、理系用語として「マスター」と「スレーブ」はフツーに使用されているものらしい。最初にこんなふうに名付けた人のささくれたセンスに恐れ入る。

で、ここ一週間ばかり、DVDビデオの製作をしている。ビデオカメラで撮った映像をパソコンで編集して、それをDVDに。キーボードやマウスによる入力命令に従って、カリカリと作業をしてくれてるわけだから、当然この場合、私が「主人」でパソコンが「奴隷」になるはずなんだけど、どうもそこらへんがしっくりこない。やはりここは「パソコン様」と敬称でお呼びしよう。

うちのパソコン様は安DVDメディアを受け付けない。さんざん待たされたあげく、ペッとはき出されてしまう。台湾製だからお気に召さないのか、パソコン様よ? 実際に日本製ディスクを買い直してきたら、何の問題もなし。お米と同じで日本製は美味しいらしい。
こんな感じでひたすらパソコン様のご機嫌取り。ボディが熱くなって挙動がおかしくなってきたから扇風機をあててみる。やはり機嫌が直る。使うはずの道具にいつの間にか使われている。

そんなパソコン様は時に親切だ。たとえば「ら抜き言葉ですよ」などと、いちいち教えてくれる。私は山梨県出身で、じいさんばあさんに至るまで「ら抜き」、ときに「え入り※」で、「ら抜き言葉」に全く抵抗感がないのだ。(※着られない→着れない→着れえ(得?)ない、という言い方ね)だから「ら抜き」を指摘されると、アイデンティティを否定されているようでたいへん腹が立つ。パソコン様はサディストであると推察され、そこで私が忠告に従えば、いよいよ「主人と奴隷」の関係は完全に逆転するが、これはやはり腑に落ちない。
[PR]
by enikaita | 2008-09-29 13:19 | コラム
高崎だるま心中
f0072231_23322159.jpg先日、桐生に行った帰り、高崎名物のだるま弁当を買う。ソフトボールより少し大きいくらいの深さのあるダルマ型の器に、釜飯ふうのおかずとごはんが入っていて、冷めてても美味しく食べられるような味付け。容器の蓋であるダルマ部分の口のところは、細長い穴が空いてて、弁当を食した後は、貯金箱としても使える仕様。まだ容器を捨ててないが、たぶん貯金箱には使わない、と思う。
f0072231_23314851.jpg

弁当を買うついでに駅のコンコースをぶらぶら。関東圏とはいえもう地方都市ということで、おみやげ屋さんが何軒か。そこにあるのはダルマと、少しだけ招き猫。
「上州からっ風」という言葉もあるように、乾燥した気候で有名な群馬県は、張り子がよく乾くということで、ダルマやら、張り子の招き猫やらが郷土民芸品になっている。
特にダルマとは心中するような勢いでありまして、ipod nanoばりに全部で12色そろっている。そんでもって、ダルマ各色ごとに御利益が違うのだから、Dr.コパも真っ青である。どれを買おうか本気で立ち止まってしまった。ひとつ600円くらい。個人的には特に、銀のダルマと黒のダルマが気になる。こいつらはダルマ界のホストである。
f0072231_23324965.jpg

ほかにもダルマをかぶったキューピーのストラップだとか、あるいはダルマをかぶったキティちゃんだとか、ところ変わればかぶるものだけ変わるお土産品も。で、結局買ったのは、観音モナカ。大きなビルに阻まれて高崎の駅からは見えないけど、高崎の名所といえば高崎観音。北海道のニポポ人形ふうの外見で、ついつい観音の頭のほうからバクリといってしまいます。バチあたりなモナカです。
[PR]
by enikaita | 2008-09-13 23:36 | 旅行
青春18きっぷで両毛線
「青春18きっぷ」って、「5回分」という絶妙な設定がそうさせるのか、必ずと言っていいほどに最後に余っちゃう。使用期限は9月10日まで。で期限最後の日に都内から津田沼までの往復で使っちゃったりしたこともあります。その気になれば1回分で東京から九州まで行けちゃうわけですが、そういうことをすると充実しちゃって「もう当分電車はいいや」という気分にもなるわけです。で、今年の夏は2回山に行き、やっぱり青春18きっぷが余っちゃった。さあ、どこに行こうか。これまでに行ったことがなくて、今後に行く用事がなさそうな、そんな場所。

f0072231_22104813.jpg栃木にある小山駅の、陰気な構内に鎮座する「ニンギョウ」ではなく「ヒトガタ」。古風な名前を名乗る割には、あんまり歴史を感じさせない顔立ちなのが、なんとも奇妙。で、この駅で乗り換えて未体験ゾーンの両毛線に乗ることに。

f0072231_22113693.jpg走り出した電車の車窓から見える風景も見慣れない。岩舟駅辺りからみえる奇岩や、山腹に「大小」という謎の文字が書かれた山などがシュール。でもおそらく地元の人は、ずっと変わらないその風景になんの違和感も感じないのだろう。

後で調べたことなんだけど、岩舟駅周辺は、同じ栃木の大谷石のような「岩舟石」の産地で、奥の方に行くと日本で唯一の、爆薬を使えるロケ地(戦隊モノとか仮面ライダーなんかでよく出てくる場所ね)があることで有名なんだそうです。それから山腹の「大小」は、その名もそのままの大小山(だいしょうやま)でして、麓にある神社と所縁が深い「大天狗・小天狗」からその名を採っています。

f0072231_22121468.jpg小山から1時間、ようやくたどり着いたのが、街中にこんなんが鎮座する、群馬県桐生市であります。こちら、根精大明神と申しまして、それはもう見るからにリッパな神さまなんですよ! 私もさっそく頭をナデナデしておきました。

f0072231_22124829.jpg桐生は「西の西陣、東の桐生」とまで言われた絹織物の産地で、いたるところにあるギザギザ屋根の工場や蔵などが、最盛期の繁栄を感じさせます。地元の人も景観の貴重さに気づいて、その保全に力を入れているようです。たとえば桐生の酒屋はこんな感じ。


でも、思わず足を止めてしまうのは、日常の風景に潜む奇妙な違和感のほう。
f0072231_22133454.jpg

f0072231_22245251.jpg

f0072231_22264119.jpg

f0072231_2225430.jpg


「晋三」は駅前のショーケースに飾られた桐生の名産品。あ、「晋三」が名産ということではありません。この「命名録」という紙のことですね。いそいで「康夫」にしなくてよかったですね〜。


街を一巡した後はふたたび両毛線に乗り、高崎方面へ。だるまと心中しそうな高崎で、だるま弁当を購入し帰宅。栃木と群馬の県境地帯は時空の歪んだ奇妙な場所でありました。
f0072231_2215168.jpg

[PR]
by enikaita | 2008-09-08 22:40 | 旅行
総理の達人
f0072231_1274356.jpg
「あなたとは違うんです!」のほうがキャッチーで話題になってるんだけど、その前に言った「客観的に見ることができるんです!」のほうが、むしろすごく気になる……辞めたてホヤホヤの福田首相の話です。

さすが約一年間にわたり首相をするという、猛烈な重責を負ってきただけのことはありますね。これって、能で言うところの「離見の見」じゃないですか! 一年も修業すれば、いっぱしの総理の達人になるということでしょうか。

「離見の見」というのは、能の創始者である世阿弥大先生の言葉であります。舞台上に立つ自分の姿を、まるで観客が見るように俯瞰的に冷静に捉えることが、能役者にとって重要である、というおしえです。だから能の達人ともなると、幽体離脱みたいな感じで舞台上空から自分の姿を眺めることができる、なんていう話も聞いたことがあります。

で、「達人」ということで思い出すのが、北京オリンピックに出場した谷亮子選手。彼女、試合前からなんかちょっとヘンな顔してなかったですか? ……あ、そういう意味ではなくて、「心ここにあらず」みたいな、これまでのメダルに賭けるギラギラした執念みたいなものではなく、柔の道を究めた達人の顔。

相手選手としては自分から技を仕掛けたら、畳の上にいる自分を客観的に見ることができる圧倒的な谷亮子に、逆転されて負けちゃうわけです。でも、とにかく技を仕掛けないと「指導」されるという、達人泣かせのルールがあるわけで、けっきょく勝負は別物。
この時負けてなお、妙にサバサバとした谷選手を見て私は、「離見の見」という言葉を思い出し、またそれと同時に「解離」という言葉を思い出しました。「解離」というのは、猛烈な精神的・肉体的苦痛などのキツイ状況に陥ったときに、感覚や意識を自我から切り離すという、体の究極の防衛機能です。トップ・アスリートは、極限の練習によって自分の限界を乗り越えていくわけですから、その過程で「解離」に近い状態になっている、ということも考えられ、それが別の見方をすれば「離見の見」にもなるんではないでしょうか。

で、話を福田(前)首相に戻すわけですが、この人、自分のことを客観的に見てるとはとうてい思えない。そもそもだったら、あの会見のあの質問で激昂しないでしょ。「あなたとは違うんです!」というのは自我の言葉ですから、自分のことを客観的に見ることができる達人には、そぐわない言葉であります。単にこれまで「冷静で客観的なオレ」を演出していた福田(前)首相の化けの皮が剥がれただけ。首相業はハードワークなので疲れたんですね、きっと。もう少し頑張れば達人になれたかもしれないのに。

見られる自分を意識する、ということで言えば、パフォーマンスに長けた小泉元首相のほうが、よっぽど客観的に自分のことを見ています。彼は役者ですからねえ。そういう意味で福田は小泉と比べてまさに〈役者〉が違う。冷静で理屈っぽい役者ほど面白くないものもいないわけです。だから役者というのは、ある程度無責任な人じゃないと面白みがないわけですが、とはいえ首相は無責任じゃさすがにマズイですよ。

※首相の画像が手持ちでなかったので、とりあえずタヌキの画像にしておきました。
[PR]
by enikaita | 2008-09-04 12:13 | 時事ネタ
ハイケイ
みなさーん、ハイケイはどうしてますか? 私の場合は、ハイケイの後は行替えしますね。Wordの場合には「ハイケイ」と打ち込んだら自動的に「ケイグ」と出るもんだから、便利なんだか、余計なお世話なんだか、よくわからない。時にはバカにされてるような気もします。まあ最近は、ハイケイなんて言葉もあまり使いません。

さて、世の中には「ハイケイ」なんて、そんな役に立たないモノは使わないよ、というならまだしも、捨てちゃうよ、という人がいるんです。ちょっと待ってください! たしかにハイケイは、全然役に立たないモノかもしれないですけど、捨てちゃうなんて! せっかく人間のために生まれたものなんだから、せめてなんとかしてあげたいというのが、人情というものでしょう……えっ? 何のハイケイの話をしているのかって? もちろん「廃鶏」のことですよ!

たとえばタマゴを生まなくなった老鶏は、食べても美味しくないので廃鶏になっちゃうんですけど、当然にしてタマゴを生まないオスどもは、それよりずっと前のヒヨコちゃんのうちにより分けられて廃鶏になるんです。廃鶏とは、要するに産業廃棄物ですね。

……というのは、タマゴ関連を生業とするお知り合いのU氏から聞いたこと。畜産関連の仕事というのは、なかなかその実態を知ることができないですから、ここぞとばかりに彼から貴重な話をたくさんうかがいました。そんなU氏が、おもむろにビジネスバッグからとりだしたのが、思わずぎょっとするようなこのチラシ。

f0072231_22373088.jpg「廃鶏堆肥化処理装置」。英語名はWaste Chicken crusher、キャッチコピーは「焼かない 捨てない 埋めない」。「短き命もこれで少しは救われるかなあ」ってのが、畜産に携わっていない、私を含めた一般人の思考だと思うんだけど、このチラシで強調されている点はあくまで「リサイクル」ってのもスゴイ。

つまり鶏はモノなんですねえ。ヒヨコやニワトリは生物だけど、トリ肉は商品だ、なんてことは言ってられない。毎日のように食べるトリ肉は、誰かの手によって、生物から肉へと今日も変貌を遂げているわけです。ひたすら人間が食べるためのタマゴを産み、そして死んでいくメンドリもいます。これは人間が生きるための、永遠のたたかいです。

そんなU氏の会社には、ときどき匿名希望のコワーイ人から電話がかかってくるそうです。つまり、堆肥にしたいものがあるから、まあ難いこと言わずやってくれよ、ということだそうで、いったいなにを堆肥にしたいんでしょうか。……オソロシイです。
もちろんU氏の会社が、その仕事を引き受けたことはないそうですけど。
[PR]
by enikaita | 2008-09-01 22:39 | コラム


カテゴリ
以前の記事
タグ
お気に入りブログ
最新のコメント
検索
ブログパーツ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧