「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
by enikaita
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カテゴリ:アート( 5 )
西荻演劇鑑賞会、西へ!
今回の旅は、私がよさげだと思ってチョイスした舞台を、西荻丼仲間で観にいく「西荻演劇鑑賞会」の一環なのですよ。観劇経験はあまりないけど、舞台芸術に興味はある……でもチケットが高すぎる!……そこで私が生半可な演劇知識を駆使して、ゼッタイに面白そうな舞台を選んで、みんなで一緒に観にいくというわけ。それで維新派・犬島公演『台湾の、灰色の牛が背伸びをしたとき』を観に行こう! となったわけなんです。

「瀬戸内国際芸術祭」のメインエリアのひとつ、直島・本村地区では「家プロジェクト」を開催中。「順番待ち」をしなければならない作品も多いので、効率的に回りたいところです。
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本村でまずむかったのは「家プロジェクト」のひとつ、「南寺」。建築は安藤忠雄、中はジェームズ・タレルの作品です。上の写真でみんなが入ろうとしてるところは回廊になっていて、すーっと涼しい風が抜けるんですよ。歩いてると日陰がほとんどないですからね。気持ちいいなあ。でも作品は人数限定で、鑑賞するまでに1時間くらいかかるとのこと。整理券をもらって、とりあえずメシ〜! でもこの時期の直島は、あらゆることで並ばなきゃならないのです。もちろん食堂も。美味しそうなとこは軒並み人が待ってます。でも仕方ないですね。とはいえ、並んでなんていられないよ! というのが西荻演劇鑑賞会のメンバー。 食い気よりアート。

というわけで、われわれが頂いたのは、ただのカレーライス。庭先でアイスクリームを売っている民宿の方が、ついでに売ってるものです。屋根のある庭先の、冷房なしの日陰で、汗をかきかき食べました。
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このカレー、たぶん大袋のレトルトかなあ。最近食べてないよ、こういう味のカレー。それが逆にうれしく、夏祭の日に食べたカレーを思い出しました。
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by enikaita | 2010-08-08 23:41 | アート
コロノス芸術叢書「アートポリティクス」
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編集のお手伝いや、表紙・本文のデザイン・レイアウトをした本を連続でご紹介します。
二冊目は編集・発行=コロノス芸術叢書編集委員会「アートポリティクス」(論創社)。

演劇評論家の鴻英良さんを中心に、いろんな方が編集メンバーに名をつらねてらっしゃいます。カバーのキノコ雲のイラストは、いちむらみさこさん。

ルワンダで起こった虐殺の証言をオペラにした、ベルギーのドルシー・ルガンバさんのインタビュー。
世界中いろんな都市の道端で、いきだおれ人間にしか見えない人形を放置するという「ピロクテーテス・プロジェクト」のドキュメント。
ホームレスの支援活動をよりラディカルに展開するために、自身もテント生活をしているという美術家さん。
……などなど、癒しのためのアートではなく、現実に介入してくるアートが紹介されてます。
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by enikaita | 2009-12-29 23:59 | アート
トロールの森2008
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善福寺公園で催されている野外アートイベント、「トロールの森2008」。
上池の周辺にいろんなインスタレーションが点在し、ちょっといつもの公園とは違った感じ、異世界に彷徨い込んだような感覚になる。
池をめぐりつつ、公園周辺の不思議なインスタレーションを見てると、大昔にハマったアドベンチャー・ゲーム「MYST」のことを思い出した。「MYST島」に点在する不思議な造形のオブジェクトをめぐりながら、気がついたらナゾを解いている、というゲーム。でも善福寺公園版「MYST」にはナゾはなさそうです。

そんな私の「MYST」な気分を盛り上げたのが、入り口近くにあった「Spin a Yarn」という作品(上写真)。林の中に設えられた小屋。裏側に入り口があって、中にはテーブルと椅子。テーブルの上にぐるぐる糸巻きに結ばれた本。その小さな本は、今この本を手にとっている「私」についての小説。
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いつも通りのはずの善福寺公園も、小屋の窓から眺めたら、なにやら違った雰囲気になるのが不思議である。見る人が作品自体の中に入ること、文章量がヤケに多いことなど、ちょっとイリヤ・カバコフっぽいところも、私の好みなのかもしれない。

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さて、アートというのは人間がつくるという性質上、当然ながら「人工物」になるわけで、それゆえ自然の中のアート作品は、自然と対立してしまう運命にある。だからといって「自然」を意識し、寄り添いすぎても、あるいは徹底抗戦を試みても、アートは自然にはゼッタイにかなわない。
でも、善福寺公園のような都市公園の自然は、実際のところ人の手によって支えられているのだ。公園にはたくさんの人工物が点在しているわけで、そこに大自然と違ったアートの入り込めるスキマがある。そのことに気づかされたのが次の作品。

公園の中の人工物をきっちり利用したのが「青空アパート」。休憩所とその囲いに、巨大インコのぬいぐるみがいくつも括りつけてあって、かなりキモチワルイ。巨大インコの顔がのっぺらぼうだからかな?
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それにしてもこの屋根状構築物、これまで見て見ぬふりをしていたことに気づく。この形じゃ雨よけにはならないよね。藤棚でもあるまいし。何のためのものなんだろう? 意味がありそでなさそう。もしかして「トマソン」系オブジェ?……そしてこの巨大インコがくくりつけられた瞬間に、作品台座として「意味あるもの」に生まれ変わった……あるいはもともと「作品台座」として設えられたこの構築物は、自らの役割を全うするこの日を、何十年も待ち続けていたのかもしれません。……などと、アートはおかしな妄想を誘発します。

まだまだ他にもあるんだけど特に気になった2作を紹介。展示は11月23日まで。
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Nikon D40+Sigma 18-50mm F2.8 MACRO HSM
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by enikaita | 2008-11-22 23:43 | アート
グレゴリー・コルベールに癒されない
f0072231_1523225.jpg動物に癒しを求めるのは、古代エジプトからよくある話。
オリエンタルな微笑を浮かべた少年/少女が、巨象に寄り添い瞑想を続けている。あるいはヒョウとともに空の一点を見つめている。和紙に焼きつけられた巨大なセピア色の写真は、動物と人間との共生を美しく描いている。子供で動物でセピア、という癒しの三役揃い踏み。
でもこれらのグレゴリー・コルベールの写真は、なにか落ちつかない。一枚一枚の写真ごとに私の脳裏に浮かぶのは、撮影現場の過酷さである。奴ら(動物・子供)がおとなしくしている、その奇跡の瞬間をを待ち続けたのか、あるいは演出で徹底的に作りこんだのか。でも表象はあくまで「癒し」。

「動物で癒やし」であっ、と思い出しました、「なめんなよ」を。暴走族の扮装をしたネコに、「死ぬまで有効」の免許証などに癒された人も多いかもしれない。「癒し」のベクトルは違うものの、実はグレゴリー・コルベールの写真も大差ないのではないか。

「そのうち価値が出る絵画」としてクリスチャン・ラッセンやヒロ・ヤマガタが手がけた癒しの版画を高額で売りつけるビジネス、まだやってるんでしょうか。写真も版画と同様、複製可能なものですから、こういったほとんどヤクザの資金源みたいな絵画群の仲間に入らなければいいなあ、と思いますが。
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by enikaita | 2007-05-23 15:23 | アート
超高価な便器と行動する芸術家
今年の1月に、20世紀最重要ともいわれる超有名美術作品を、ハンマーで破壊しようとした男が逮捕された。この作品は価値3億〜4億円とも言われており、1993年にもこの男は同じ作品に小便をかけた上で破壊しようとしたことがある。結局、裁判所はこの男に約3000万円の罰金を科した。

さて、これがごく普通の作品ならば、「狂人の奇行」として特に何の話題にもならないのだろうが、マルセル・デュシャンの『泉』だというのだから、やはりタダごとではない。『泉』はデュシャンの発表した、レディメイド(既製品)というシリーズで、さかさまにした朝顔便器に架空の作家のサインが入っているだけの極めて挑発的なものだ。

便器が美術を騙って、しかもそれが崇め奉られているという異常事態。この犯人はそれに怒ったのだろうか。「このようなものが美術であってはならない」と。しかしそれではあまりに動機が希薄すぎて、破壊衝動にまでは発展しないだろう。むしろ破壊することでデュシャンの意図した、この作品の更なる完成を目指したのではないか。

「裸の王様」に例えてみる。デュシャンは王様と「バカには見えない服」を売る人の一人二役。彼は崇められている対象でもあり、また仕掛人である。そして必要なのは「王様は裸」と言ってしまえるバカの子だ。おそらくこの犯人は自らこの子供役に志願した。

デュシャンはこの「物語」を想定しながら『泉』を発表した。しかしデュシャンの死から40年、作品はまだ完成していない。現代美術の殿堂、ポンピドゥー・センターの片隅で、バカの子を待ち続けた便器の姿。あまりに周囲が賢すぎたのだ。もちろんバカばかりでもこの作品は成立しないけど。

と、ここまで頭の中で考えて調べていたら、犯人の詳細がわかりました。

この逮捕された男、ピエール・ピノンセリ氏(Pierre Pinocelli)77歳は、やはりといいますか、パフォーマンス・アーティスト。生前のデュシャンとも親交があり、生前に「おれはこれで用を足すぞ」と宣言していたらしい。その時デュシャンは爆笑していたそうだ。彼の言い分は「ダダイズムに対して敬意を払った」「国家が芸術を管理すること自体が問題」といった感じ。そして彼の写真を発見して超納得。コテコテのパフォーマンス・アーティストですわ。こいつは『泉』に小便しそうです。

しかもこの人、2002年6月にはコロンビアの現代美術館で開かれていたアート・フェスティバルで、コロンビア大統領選挙の候補者誘拐事件に抗議して、自分の左小指を切断するという、信じ難いパフォーマンスを敢行したことがある。候補を誘拐したコロンビア革命軍を糾弾するため、斧で左小指を切り落とし、流れ出た血を自分の作品に飛ばしたそうだ。当時コロンビアでは、正副大統領候補者の女性2名が誘拐されていた。「このパフォーマンスはコロンビアにおける暴力を共有するためのもの。切った指と作品はこの美術館に寄贈したい」ということだそうで、いやー、反骨のアーティストです。f0072231_511349.jpg
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by enikaita | 2006-01-27 04:49 | アート


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