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by enikaita
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夜行館。
20年ぶりくらいの東京公演らしい、「夜行館」というグループを、9月10日、選挙カーけたたましい夜の雑司ヶ谷鬼子母神で観た。
彼らは津軽の「土着」演劇を標榜していて、津軽三味線やら「ねぷた」やら、津軽オリジンの装置を舞台にちりばめている。

「夜行館」主宰の笹原茂朱氏は、状況劇場(!)の最初の主宰者。知る人ぞ知るアングラ演劇史上の人物である。
その後「夜行館」を東京で立ち上げ、劇団員の大量逃亡をきっかけに、残ったメンバーで大八車を曳きながら四国八十八カ所巡りをしつつ小屋掛け芝居をし、辿り着いたのが「津軽」だった……ということだそうだ。いちいちアングラ臭がただよう。

タイトルは「飢餓童子2」……これまたキッツイなあ。
飢饉が起こった津軽の苛烈な環境の中、悲惨な餓死をした子供たちに戒名が与えられる。そのうちの一人も「蛾童子」となって転生する、というちょっと仏教的な内容。……でいいんだろうか。ラストにはずっと奥に控えていた弘前ねぷたに灯がはいって、太鼓がどんちゃん、鬱屈し続けたこの芝居は、最後に強制カタルシスを迎えた。

地吹雪、津軽三味線、弘前ねぷた、青森で人気らしい津軽花子さん、曹洞宗の坊さんのカラオケ大会もあり、青森出身・東京在住の観客は盛り上がっていたようだが、私はすっかりおいてけぼりを喰う。津軽の津軽による、津軽のための芝居。この「土着」演劇から「津軽」をとったら、それこそ厳冬期の津軽のように何も残らない真っ白の世界、なのではないか。と、うすら寒くなってしまう。確かに三味線の音色や「ねぷた」は魅力的ですがアングラ式「観光親善大使」感を否めないのでした。
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by enikaita | 2005-09-12 05:27 | 舞台芸術
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