「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
by enikaita
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シアターアーツ50号表紙写真は「ブレヒトの芝居小屋」
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[第三次]シアターアーツ50号の表紙写真は西武新宿線・武蔵関にあるブレヒトの芝居小屋です。ここは東京演劇アンサンブルという劇団のアジト……もとい、拠点となっている劇場です。東京演劇アンサンブルは、俳優座養成所の三期生が組織していたチェーホフ研究会が発祥となっているそうです。私も最近二度ほど公演チラシとパンフレットをつくらせてもらってお世話になりました。

この芝居小屋、実はもともとは映画スタジオだったんですけど、劇団の人たちが改造して、79年に劇場としてオープンしたのだそうです。どことなく廃墟のような、あるいはアジトのような(失礼!)佇まいですけど、人の手がかかって、大事に使われてるというのがよくわかります。ステキな劇場だから、いろんな人に知ってほしいのですが、日本の現代演劇というのは、やる側も見る側もタコツボみたいなもので、自分が足を運ぶ範囲の外にあるものについては意外と知らない方が多いので、今回表紙で紹介することにしました。

これはついでの話なんですが、私が上京して最初に外国人が演出した芝居を見たのは、この場所でした。ヨーゼフ・サイラーという人が演出したハイナー・ミュラーの“問題作”『ハムレットマシーン』。客席のないがらんどうの空間に放り込まれ開演、黒い服を着た役者さんたちがぞろぞろ登場、それぞれ勝手に、例のわけわからんせりふ(「ブタのペストォ!」みたいなやつです)をがなりまくってました。お客さんは移動自由。挑発的な舞台だったので、若かった私はついつい「こういうのはひとまず乗っておこう」と、まんまと挑発されまして、上演中に役者さんに触ったり、手をたたいたり、通り道を通れなくしたりなどして遊んでいました(笑)。あとから聞いたうわさ話ですが、やっぱり私のような客が続出して、演出のサイラーがやりすぎる観客にダメ出しをしたことがあったらしいです。……まあともかく、『ハムレット』を読む前にこれを先に観たのは、いろんな意味で失敗でしたね(笑)。でも、だいぶ昔のことなのによく覚えてますから、やはりインパクトがあったのでしょう。

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こちら、芝居小屋の裏側です。中央が事務所とロビー棟、右が劇場、左はアパートみたいな感じなのですが、映画関連の事務所がいまもあるみたいですね。中庭の空間には洗濯物を干す紐が張られていて、晴れた日には洗った舞台衣裳とかがはためくのでしょうか。劇団ってのは「コミューン」なんだよな、というのを感じさせる空間です。

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こちらは正面の方から見た状態。以前このブログでも紹介しましたが(こちら)、このペンキ看板は、劇団の方の手書きです。この日にやってた『荷』という公演は、私がチラシをつくったもの(こちら)なので、劇団の方がそれをじっくりながめながら、この看板にしたのかと思うと、うれしい半面、気づかなかったアラが見つけられちゃうんじゃないかと怖くもありました。
なんでもその昔、劇団員のなかに映画の看板描きの仕事をされていた方がいたそうで、みんなでその人の技術を学び、それが今に伝わっているのだとのこと。

ちなみに表紙に採用されたトップの写真にうつっている人影、実はお客さんではなく、そこらで忙しく働いていた劇団の方を呼び止めて、「お客さんのふりをして歩いて下さい」と、お願いし、写りこんでもらったんです。ご協力ありがとうございました〜。
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by enikaita | 2012-03-27 00:22 | 舞台芸術
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