「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
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[第三次]シアターアーツ創刊50号!
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季刊発行の演劇評論雑誌シアターアーツが、今回でついに創刊50号
思えば最初にN編集長にお声がけいただいたのが2004年夏の19号、それからずっと表紙と中身のデザイン・レイアウトをやっていて(ごくたまに原稿も書いたり)、ここ2年の「[第三次]」になってからは、表紙の写真までも担当(47号は除く)。演劇界でもっともおカタい雑誌と言われていますが、すこしでも読みやすい版面(はんづら)になるよう、じわりじわりと進化させてきたつもりです。

今号は、とんでもないことが起こった2011年を、舞台芸術を通して振り返るという特集号。例年どおり、評論家の投票による「ベスト舞台・ベストアーティスト」を掲載しています。が、今年はちょっと勝手が違いますね。震災前と後とでは、舞台の見かたががらっと変わってしまいましたから。恒例の年間総括座談会でも、たんに昨年の舞台を振り返るだけでは、あまり意味がないだろうということで、震災と原発事故をキーにして、議論が進んでいます。

ちなみに私が昨年、震災後に見た演劇の中で印象に残っているのは、松尾スズキが演出したテネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』です。
実際は破綻しているのにその場を取り繕い、ウソをうわぬりすることで、自分でもそれが本当のことのように思いこんでしまう、とってもあつかいにくい女ブランチのことを、「こりゃ原発だよ!」とおもったわけなんです。まあブランチ=原発というのは、私の勝手な見立てで、松尾スズキさんがそれを意図したわけではないのでしょうが、まさか天下の名作『欲望という名の電車』を、原発で読み解こうとする日が来ることになるとは……。

ただお湯をわかすだけのために、処理に何万年もかかる放射性廃棄物を蓄積し、その問題は棚にあげて「安全・安心・エコ」を唱えつづけていた原発さんには、スタンリーのせりふ「こうなることは、はじめからわかってたんだ!」をあびせかけたいところです。おかげでスタンリーという人物の捉え方がだいぶ変わりました。……とは言え、『欲望〜』のスタンリーがトンデモ野郎だということに変わりはないわけですが……。でもブランチをめぐる状況というのは、原発をめぐるいろいろな状況に対しても、ときに示唆的なんじゃないかと思った次第です。
……おっと話がだいぶそれました。

表紙写真の劇場は、西武新宿線・武蔵関駅にある「ブレヒトの芝居小屋」。老舗劇団・東京演劇アンサンブルの劇場です。もともとはどーんと広い映画スタジオで、それを劇団の人が30数年前に改造したのだそうです。最近そこらじゅうにあるモダーンな公共劇場が持つ、どこか冷たい感じとは一線を画した、なにかが起こりそうな予感のするステキな劇場です。次回は表紙ボツ写真公開です。

[第三次]シアターアーツ
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by enikaita | 2012-03-24 23:59 | 舞台芸術
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