「日報」を名乗りながら、更新はときどき。
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ベンガルの虎
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ムシムシとした天気が続きますね〜。そんなムシムシの日、アングラの聖地・新宿花園神社の紫テントで上演されている新宿梁山泊『ベンガルの虎』を見てきました。

うちにあった写真集「唐組・状況劇場全記録」によると、状況劇場の初演は1973年3月、場所はなんとバングラデシュのダッカですって。4月は東京の上野不忍池・水上音楽堂。この本に掲載されてる写真がかっこいい。

いわば『唐版・ビルマの竪琴』とでもいいましょうか。玉砕を食い止める役割を担いながら結局それに失敗した水島上等兵。玉砕した仲間たちの霊を慰めるために、日本に帰らずビルマに残って僧侶になったが(ここまで、ただの「ビルマの竪琴」のあらすじです)、その後ひそかに日本に帰り、ビルマで拾った仲間の骨を行李に詰めて日本に送り、ハンコにするというエゲツない事業に手を染めることになる。その水島と結婚の約束をしたカンナ。やがて彼女の出生の秘密が暴かれ、白骨街道へとむかう一台の競輪用自転車が走り出す……。
……と、あらすじを書いても余計にわけがわからなくなってくるので、以下省略。

「ビルマの竪琴」の水島が持っていた罪の意識は、人骨ハンコづくりという異常な仕事に反転し、罪の意識を上塗りする。そしてこの罪の意識は、70年代の若者たちの、「ごくつぶしですいません」、「役立たずですいません」的な心情とシンクロしてくる。ここでは、30年前(戯曲が書かれた当時から見てですよ)のビルマで理由もなしに死んだ者たちと、70年代の(あるいは2010年の)東京で理由もなく生きている者たちとが対比される。

私にとっては、「西荻丼」でいつもインタビューしているコーヒー豆店「アロマフレッシュ」の安藤さん(99歳)が、ビルマ・インパール作戦に参加した生存者ということもあって、かなりビビビッときた舞台でした。ちょうどそのころのお話を聞いたばかりだったんですよ。

それにしても、この『ベンガルの虎』をどうやってバングラデシュでやったんでしょうかねえ。現地語に翻訳して上演したのかなあ。かなり長いですよ。前述の写真集「唐組・状況劇場全記録」に掲載されているバングラデシュ公演の記録写真では、バングラデシュ人の観客が、けっこう楽しそうに眺めてるんですよね。
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by enikaita | 2010-06-23 22:37 | 舞台芸術
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